2012年12月17日 更新
教育関連ニュース 教育や入試ニュースのアーカイブです。
受験勉強時間 推薦と一般で大きな開き
NHK New web 12月15日 6時7分 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121215/k10014202251000.html
推薦入試などで学力試験を受けずに大学に入った学生は、高校3年生のときの勉強時間が1日、1時間未満というケースが多く、一般入試で入った学生の勉強時間と大きな開きがあることが分かりました。
この調査は、ことし8月、民間の研究機関が大学生およそ4100人を対象に行ったものです。
それによりますと、受験勉強が本格化する高校3年生の9月での1日の勉強時間を聞いたところ、学力試験がない推薦やAO入試で合格した学生は、▽1時間未満が28.6%、▽まったくしなかったと回答したのは16.4%で、およそ半数が1時間未満でした。
また、推薦やAO入試での合格者がほぼ決まる12月には、さらに勉強時間は短くなり、▽1時間未満が36.7%、▽まったくしないは25.5%で、合わせると1時間未満が60%を超え、平均でも1.6時間でした。これに対して、一般入試で合格した学生は、高校3年の12月には平均4.8時間勉強していて、1時間未満は9%でした。
調査したベネッセ教育研究開発センターの樋口健主任研究員は「勉強をしないで大学に入ると、基礎学力がつかず、主体的に学ぶ習慣も身につかないので問題だ。入学までの間、大学側が勉強の課題を与えるなど、大学での学びの助走につながるような指導をする必要がある」と話しています。
文科相 3大学の開設認可を見送り
NHK 11月2日 14時13分 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121102/k10013201401000.html
田中文部科学大臣は記者会見で、大学などの開設の認可の在り方を抜本的に見直したいとして、文部科学省の審議会が来年春の開設を認可すると答申した秋田市、札幌市、愛知県岡崎市の3つの大学の認可を見送ったことを明らかにしました。
田中文部科学大臣が認可を見送ったのは、秋田市の秋田公立美術大学、札幌市の札幌保健医療大学、それに、愛知県岡崎市の岡崎女子大学です。3つの大学について、有識者でつくる文部科学省の「大学設置・学校法人審議会」は1日、来年春からの開設を認可すると答申しましたが、田中大臣は、大学などの開設をこの審議会に諮問している現在の在り方を抜本的に見直したいとしたうえで、開設の認可を見送りました。
文部科学省は、群馬県高崎市の「創造学園大学」などを運営している学校法人に対し、経営に必要な財産を持っていないなど法律に違反しているとして、来年3月までに解散命令を出すことにしています。これに関連して、田中文部科学大臣は記者会見で、「これまでと同じように審議会にお任せするのがいいかどうかは、火を見るよりも明らかだ。多様な視点で判断してもらえる人選を行うなど、ありようを抜本的に見直したい」と述べました。文部科学省によりますと、審議会が認可を答申した大学などの開設が、文部科学大臣の判断で「不認可」となった例は、少なくとも過去30年間はないということです。
高校入試は現行維持が前提 県教委の検討会議
中日新聞 2012年9月13日 http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20120913/CK2012091302000038.html
公立高校を二校受験できる複合選抜制度の見直しで、県教委が設置した「県公立高校入学者選抜制度の改善に関する検討会議」の初会合が十二日、名古屋市中区の県三の丸庁舎であり、現行制度の継続を前提に議論することで一致した。大村秀章知事が主張する入試制度の抜本改革には踏み込まない方向になった。
座長の中野靖彦愛知淑徳大教授が「二校受験できる現行制度を前提に議論したい」と提案。「まずは問題点を洗い出すべきだ」との指摘も出たが、現行制度はおおむね評価されているとして、座長の提案が了承された。
現行制度は尾張、三河の二学区制。学区内であらかじめ二グループに分けられた学校の中から一校ずつ選び、第一志望と第二志望の高校を決めて二回、受験する。
今後はワーキンググループを設置し、現行制度の利点や課題を整理。学区の在り方や、グループ分けの組み合わせ、学力試験と内申点の比率などについて月一回のペースで議論し、年明けにも改善策を県教委に示す。
大村知事は今年五月の会見で「複合選抜制度で学校の序列化が以前より進んだ。二度の入試に多額の経費がかかっている」などと批判。自ら設置した有識者の教育懇談会で高校入試の在り方を一応論議したが、具体的な改革案は示していなかった。
抜本改革に慎重な県教委は、知事の教育懇談会とは別に、大学教授や小中高の学校長、PTAの代表者らを委員とする検討会議を設置。見直しの方向性を決めたこの日の会合後、中野座長は「現行制度は多くの人に支持されている。これまで積み上げてきたものもある」と強調した。
<文科省>高校を2年で卒業し大学入学 制度創設の方針
毎日新聞 6月1日(金)23時30分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120601-00000136-mai-soci
文部科学省は1日、高校を2年間で卒業して大学に入学できる制度を創設する方針を決めた。近く開かれる国家戦略会議で平野博文文科相が打ち出す。優秀な高校生を早く大学に進学させて専門分野を学べるようにすることで、国際社会で活躍できる人材の育成を狙う。今後、学習指導要領で定められているカリキュラム消化などの問題点を整理、学校教育法の改正を目指す。
全国に402校(10年4月時点)ある6年制の「中高一貫」校を5年で卒業する生徒や、スポーツ、芸術などに秀でた生徒が中心になると想定される。
現在も高校に2年以上在学し、大学が定めた分野で優れた資質を持つと認められた17歳が進学できる「飛び入学」制度はあるが、高校が中退扱いになることなどから、制度開始の1998年以降、飛び入学での進学は100人ほどにとどまっている。
優秀な生徒を早期に大学に入学させることで、欧米に比べて勉強時間が短いとされる大学の教育内容を活性化したり、海外に留学する学生の増加や大学間の競争を期待する狙いもある。4月の国家戦略会議は「日本の成長には人材育成が欠かせない」とし、6・3・3制を含む教育体系の抜本的な見直しも求めていた。
愛知県知事、公立高入試改革で見解
中日新聞 2012年5月21日 12時30分 http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012052190123032.html
愛知県の大村秀章知事は21日の定例会見で、現行の志望校2校を選ぶ公立高校の入試制度「複合選抜制度」には課題が多いと指摘した上で、見直しを含めた協議を始める意向を示した。県の教育のあり方を議論するため29日に発足する教育懇談会で議論を進める。
懇談会は、共立総合研究所の江口忍副社長や大学教授ら6人で構成。年度内に4〜6回ほどの会合を開いて県の教育制度の現状や課題を協議し、問題点や対応策を知事に示す。
1989年度に導入された複合選抜制度は、中学生が志望校を2校選んで受験する。知事は会見で「『高校間の格差、序列ができた』という不満も聞き、複雑で人為的なシステムだ」と述べた。
さらに「内申点を取らないと志望校に行けず、物言わぬ中学生が出てしまう」と内申点制度にも疑問を呈した。ただ「多くの人に影響するので、すぐに変えられるものではない」として議論を深める意向を示した。
知事はこれまでも、選挙で選ばれた首長が教育の方向性を決めるべきだと主張しており、昨年12月には、橋下徹大阪市長から「教育改革」でも連携を図ろうと打診されている。
(長野県)高校入試難しすぎた? 県内公立高の後期選抜
信毎web 03月15日(木) http://www.shinmai.co.jp/news/20120315/KT120314FTI090035000.html
7日に行われた県内公立高校一般入試(後期選抜)の学力検査を受けた受験生や、問題を見た中学の教員から「難し過ぎる」との声が上がっている。特に数学の難易度が高いとの感想が目立つという。受験生の数学(100点満点)の平均点が前年度より20点近く下がったと明かす高校関係者もある。県教組は「問題が難し過ぎて、中学で学習意欲を失う生徒が出かねない」とし、15日、県教委に問題を難しくし過ぎないよう異例の申し入れを行う。
「数学が急に難しくなって、半分ちょっと解くのがやっとだった。ショックで入試翌日に学校を休んでしまった人もいた」。長野高校(長野市)を受験した長野市の中3男子(15)は過去の問題と照らし、今回の入試をこう振り返る。
同じ中学から同校を受験したのは15人ほど。その生徒たちは普段の中学の定期テストでは大半が、5教科(国語、数学、社会、理科、英語の計500点満点)で400点以上を取るが、今回の各自の自己採点では約半数が360点程度だったという。「みんな数学が40〜70点ぐらいしか取れなかったのが響いたと言っている」と話す。
解答で特に苦労したというのが、問2(1)の問題。2桁の数の積を簡単に計算できる方法について考えさせる問題で「過去問題の中にはなかった種類で、意味が分からなかった。ここで時間を使い過ぎてしまった」と振り返る。
公立高校一般入試の問題を毎年分析している長野市内の学習塾の島田晋講師は「例年だと問2は標準的な難易度の問題が出るが、今年は急に難しくなった」と指摘。昨年12月に行われ、平均点が20点〜30点台だった屋代高校付属中学(千曲市)など全国の公立中高一貫校の入学者選抜でこうした問題が見られるとし、「より思考力を要求する問題になっている」と分析する。
県教委が、毎年6月に公表している一般入試の採点集計結果によると、5教科の平均点は、ここ3年間下がり続けており、前回の11年度入試は251点=グラフ。低下の理由について教学指導課は「単に知識を問うだけでなく、思考力や判断力、表現力を問う問題を出す傾向になっているため」と説明。今回の数学では、こうした傾向をより強めたとする。
各高校は19日に合格発表する。ある県立高校の校長は「数学の平均点が前年度の40点台から20点近く下がったため、例年より合格ラインを下げ合否判定した」と言う。県教組は「入試問題がこれほど難しくなると、中学で勉強を投げ出すか、塾に殺到するかの二極化が起きてしまう」と懸念を示している。
大学生の数学力:24%が「平均」理解せず…初の学会調査
毎日新聞 2012年2月24日 20時04分 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120225k0000m040042000c.html
数学の基礎学力や論理的思考力が十分身についておらず、24%の大学生が、小学6年で習う「平均」の考え方を尋ねる問題が分からなかったことが24日、日本数学会が実施した「大学生数学基本調査」で分かった。
大学生を対象にした同学会の大規模な調査は初という。平均の問題は理工系の学生も18%が間違えるなど学力不足の現状が浮かんだ。
同学会理事長の宮岡洋一東大教授は「『ゆとり教育』と学力試験を課さない推薦入試の増加が学力低下に拍車を掛けた」とみている。(共同)
橋下市長:小中学生に留年検討 大阪市教委に指示
(毎日新聞 2012年2月22日 11時14分)http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120222k0000e040179000c.html
大阪市の橋下徹市長が、小中学生であっても目標の学力レベルに達しない場合は留年させるべきだとして、義務教育課程での留年を検討するよう市教委に指示していたことが分かった。法的には可能だが、文部科学省は年齢に応じた進級を基本としており、実際の例はほとんどないという。
橋下市長は、市教委幹部へのメールで「義務教育で本当に必要なのは、きちんと目標レベルに達するまで面倒を見ること」「留年は子供のため」などと指摘。留年について弾力的に考えるよう伝えた。
文科省によると、学校教育法施行規則は、各学年の修了や卒業は児童生徒の平素の成績を評価して認定するよう定めており、校長の判断次第では留年も可能。外国籍の生徒で保護者が強く望んだ場合などに検討されることがあるという。
市教委も「学校長の判断で原級留置(留年)できる」としているが、実際は病気などで出席日数がゼロでも進級させているという。担当者は「昔は長期の病気欠席などでごくまれにあったと聞いているが、子供への精神的影響も大きい」と話している。
橋下市長は22日に予定されている教育委員との懇談で義務教育課程での留年について提案、意見を求める予定という。
教授が「単位くれ」に悲鳴?、早大商学部が「救済嘆願」に異例の注意喚起メール
(2012年2月17日18時57分livedoorニュース)http://news.livedoor.com/article/detail/6289645/
大学の試験シーズンにありがちなのが、「この単位が取れないと卒業できない」などとして教員に泣きつく「研究室詣で」。昔からあるわけだが、これが教員にとっては相当煩わしい。
早稲田大学の商学部事務所は「救済を求める行為は控えるように」などという異例の注意喚起メールを学生に送った。
「商学部では救済試験や追試等は設けていません」
商学部では期末試験は1月下旬に行われた。試験期間中に事故や病気で受験できなかった場合、試験の日を含めて3日以内に所定の手続きをして認められれば「未済試験」と呼ばれる試験を受けることができる。未済試験を受けられる人が発表されるのは2月17日で、実際に試験が行われるのは2月24日と25日だ。
もちろん、2月も半ばの現時点では、期末試験も未済試験の申し込みも終了していることになる。そんな中、2月14日、事務所から学生に宛てて
「成績に関する救済を求める行為について(注意)」
と題したメールが送信された。
メールでは、
「期末試験が終了し 未済試験の手続き期間も終了しています。未済試験の申込は、各試験日含め3日以内で、それ以降の手続きは認められません。また、商学部では救済試験や追試等は設けていません」
と、前出の手続きについて説明した上で、
「事務所・各教員に対し、成績に関する救済を求める行為は控えるようにしてください」
と、事務所や教員にコンタクトしないように求めている。もっとも、成績に疑問があった場合は、3月5日と6日の「成績問い合わせ期間」に、教員に問い合わせをすることが可能で、そのこともメールに書かれている。
「一升ビンを持ってお願いしに行った」事例も?
ただし、ある商学部の学生によると、
「あまりそういうケースを多く聞くわけではないが、『一升ビンを持ってお願いしに行ったらしい』といった話は聞いたことがある」
「成績問い合わせ期間」より前に「お願い」をしにいくケースは存在する模様だ。
実は、この成績問い合わせ期間は、成績が発表された後に設定されている。一度出してしまった成績を修正するのは教員にとって手続きが煩雑なため、救済を望む学生にとってもハードルは高い。このことから、試験が終了してから採点が終わらないうちに「お願い」をするのが、学生にとっては「救済」される可能性が高いととらえられているようだ。
ネット上の早大商学部に関する掲示板では、試験のできの悪さや留年が確定的になったことを嘆く声は多い。だが、実際に「お願い」しようとする人は少数派のようで、せいぜい、レポートの提出が速達でも締め切りに間に合わないという学生が
「事情説明の文添えて入れてこようかと思うんだけど」
と書き込んでいる程度だ。
「社会」配布ミス、4565人影響…過去最悪
(2012年1月16日01時30分読売新聞) http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120115-OYT1T00572.htm
14日に行われた大学入試センター試験の「地理歴史」「公民」で問題冊子の配布ミスが続出した問題で、全国709会場のうち9会場で、配布の遅れをカバーするために一部の受験者に対して試験時間を延長していたことが判明した。
同センターは15日、「他とのバランスを失したことはおわびする」と謝罪したが、試験の公平性が問題になりそうだ。
センターのまとめでは、試験開始時間を繰り下げた会場も含めると、影響を受けた受験生は全国58会場の4565人に拡大。試験場側のミスとしては過去最大規模の不祥事となった。
同センターによると、10分以上延長していたのは静岡大(2会場)、長崎県立大(2会場)のほか、北海道教育大、群馬大、島根大、鹿児島大、沖縄国際大の運営する会場。計480人が受験していた。地理歴史の問題冊子だけが先に配布され、試験開始後に公民の問題の配り忘れに気づいたが、試験を続けたまま、公民が配られたケースが多かった。
会場では60分の試験時間終了後も、地理歴史の選択者も含めてそのまま10〜48分延長したという。静岡大の静岡県立富士高校試験場では最大48分延長された。
センターでは、公民の受験者に不利益を与えないための措置だったとして、再試験などは行わない方針。
一方、長崎県立対馬高校の会場では32人が受験した教室で公民の配布が2分遅れたが、延長措置を取らなかったことから、公民を受けた受験生の希望があれば再試験を行うという。
15日に行われた「数学」と「理科」は、大きな混乱なく終了した。
センター試験 臨時会場に機材届かず
NHK News web 1月14日 19時28分 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120114/t10015269091000.html
大学入試センター試験が、全国709か所の会場で14日から始まりましたが、各地でトラブルが相次いでいます。東日本大震災の影響で臨時に設置された宮城県気仙沼市の試験会場では、英語のリスニングに使うおよそ200人分のICプレ−ヤーが届いていないことが分かり、本来の開始時間の2時間後の午後7時すぎから試験が始まりました。
14日のセンター試験では、各地でトラブルが相次ぎ、このうち、東日本大震災の影響で宮城県気仙沼市に臨時に設置された、県立気仙沼高校の試験会場では、午後5時10分に始まる予定だった英語のリスニングで、およそ200台の受験生のICプレ−ヤーが会場に届いていないことが分かりました。このため受験生はリスニングを予定どおり受けられず、ICプレーヤーは急きょ試験会場に運ばれ、本来の開始時間から2時間遅れて、午後7時すぎから開始されました。また、ことしから試験方法が変更された、地理歴史と公民の試験では、説明に時間がかかり、問題冊子の配付が遅れたり配付ミスをしたりするトラブルが相次ぎました。このため、長崎県や北海道など全国の39の試験会場で、10分から最大で46分、試験時間を繰り下げるなど、受験生3300人余りに影響が出たということです。大分市の県立看護科学大学では、試験監督のミスで、受験生2人が、地理歴史と公民の試験で、本来とは違う解答用紙に記入してしまい、それを正しい解答用紙に書き写す措置をとったため、2人は次の国語の試験を別室で20分遅れて受けたということです。センター試験2日目の15日は、理科と数学の試験が行われます。
「平等」→「へいとう」 小5の16.9%読み間違え 都学力テスト
東京新聞 2012年1月13日 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20120113/CK2012011302000024.html
「平等」を「びょうどう」と正確に読める都内の小学五年生は60・4%で、16・9%は「へいとう」と間違えていた−。都教育庁が十二日に発表した都独自の学力テスト結果から、日常会話でよく使われる熟語でも文字と読み方が結び付いていないことが分かった。
テストは、昨年七月、都内の公立学校の全小学五年生約九万二千人を対象に国語、社会、算数(数学)、理科の四教科で、中学二年生約七万二千人には英語を加えた五教科で実施した。
小学生では四教科とも、都教委が事前に想定した点数を取った生徒の割合が半数を超えた。最高は算数の68・5%で、最も低い社会でも51・9%だった。一方、中学生では、最も高い英語でも56・6%で、国語、数学、理科は半数を下回った。
小学生の国語で、「平等」の読みの正答率は二〇〇六年度の56・1%より4・3ポイント上昇。しかし、「きちんと」の修飾語がかかる被修飾語を正答できたのは31・3%にとどまるなど、基礎的知識や理解で不十分な回答も目立った。中学生の理科では、実際に実験で使ったはずのガスバーナーの適正な操作を答えられたのは41・7%で、六割近い生徒で実験が身に付いていないことが分かった。
テストは〇三年度から中学二年生を対象に始め、翌年度から小学五年生でも実施。一〇年度から、児童・生徒の課題となっている「読み解く力」をみる設問も出題している。これまでは基礎的問題に限っていたが、一一年度から応用問題も出題に加えた。
浪速高校:大学合格実績を水増し 受験料負担し大量出願
毎日新聞 2012年1月8日 12時16分 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120108k0000e040133000c.html
大阪市住吉区の私立浪速高校が11年度大学入試で、成績優秀な生徒4人の受験料計約50万円を実質負担し、立命館大を中心に延べ22学部・学科に大量出願させていたことが、毎日新聞の取材で分かった。同高はホームページで同大学の11年度合格者数を「延べ32人」と公表しているが、9人分は生徒1人が合格したもの。合格実績を「水増し」していたことになり、実績を優良と見せかける表示を禁じた景品表示法に抵触する可能性がある。
関係者や内部資料によると、成績優秀な生徒や保護者に「頑張りを後押しする寄付があった」などと説明し、余分に受験を要請。4人は主に大学入試センター試験の成績を利用できる立命館大の理系学部・学科などを受けたが、合格しても入学せず国立大を目指して浪人中の生徒もいる。
複数の関係者によると、高校側が要請した受験の費用は生徒側がいったん負担し、大学への振込書類を提出させて後払いする仕組み。木村智彦校長(65)の指示で昨年から本格的に始まったという。
毎日新聞が入手した受験生のリストなどは「Xファイル」と名付けられ極秘扱い。本命校など自主的に受験する費用は負担しないことや、金銭授受を示す文書は残さないなどのルールがあり、関連の会合後、関係書類は全て回収され、厳重に口止めされたという。
取材に対し、木村校長は受験料負担について「学校会計からの支出は一切ない」とし、一部教員が誤って受験料支援を申し出た、と文書で回答。合格者実数の非公表は認めつつ「入試説明会では最終進学先を実数で説明している」と答えた。
私立高も2年ぶりに募集増加 全日制の来春要項
中日新聞 2011年11月9日 http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20111109/CK2011110902000097.html
県私学協会は8日、私立中学、高校の来春の生徒募集要項を発表した。全日制高校の募集数は、系列中学からの受け入れ分3561人を除き1万8863人。前年度より438人多く、2年ぶりの増加となった。中学の募集数は3480人で前年度比40人減。
私立全日制高校の一般入試は、中高一貫の4校を除く51校で2月7〜9日に行われる。願書の受け付けは1月27日〜2月6日。推薦入試は50校が1月31日に一斉に行う。願書受け付けは1月20〜26日。黄柳野高は一般、推薦とも別日程で行う。
定時制高の募集数は2校で110人、通信制高は3校で2050人で、いずれも今春と同じ。
私立中の入試は、21校が1月21日〜2月11日。願書受け付けは1月6日〜2月10日。
「おまえはあほか」暴言の准教授を諭旨退職 椙山女学園大、公表せず
産経ニュース 2011.11.8 14:38 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111108/crm11110814400019-n1.htm
椙山女学園大(本部・名古屋市)の人間関係学部に所属していた男性准教授(47)が、 学生に暴言を吐くパワーハラスメントを繰り返したとして、3月に諭旨退職処分に なっていたことが8日、大学への取材で分かった。准教授は4月末付で退職した。
大学は「学生への影響を考慮し、公表しなかった」としている。
大学によると、准教授は講義やゼミの最中に、複数の学生に「おまえはあほか」などと 繰り返し暴言を吐いたとされる。昨年、学生の訴えを受けて学内の懲戒委員会が 准教授から聞き取り調査した結果、こうした行為を認めたという。
椙山女学園大では、論文の無断引用や学内でのセクハラ発言などで、現代マネジメント 学部の教授3人を停職の懲戒処分にしていたことが10月に発覚したばかりだった。
大学院、来年度から修士論文不要に 試験などで審査
日本経済新聞 2011/10/26 22:0
文部科学省は26日、大学院で修士論文を作成しなくても修士号を取得できるよう省令を改正する方針を決めた。博士号取得を目指す大学院生が主な対象で、論文の代わりに専攻だけでなく関連分野も含めた幅広い知識を問う筆記試験などを課す。大学院の早い段階から専門分野に閉じこもるのを防ぎ、広い視野を持つ人材を育てる狙い。来年度から適用する。
現在の大学院教育は、2年間の修士課程と3年間の博士課程に分かれるのが一般的。省令の大学院設置基準では修士論文を提出して審査に合格することが事実上、修士課程を修了する条件になっている。
文科省は同基準を改正。「博士論文研究基礎力審査」と呼ぶ試験に合格すれば修士号を得られるようにする。審査は筆記と面接で、博士課程で学ぶのに必要な専門分野と関連分野の知識、研究を自力で進める力などを判定する。
修士課程2年の春から夏に筆記、冬に面接を行うことを想定。博士課程は別の大学院に進みたい場合、入試も受ける必要がある。博士課程に進まず就職する大学院生も多いことなどから、修士論文の提出を条件とする従来方式も認める。
修士論文を実質的に不要にするのは広い視野と能力を持った人材を育てるのが狙い。従来の修士課程は論文作成のため早い段階から特定の研究室に所属して研究テーマを絞ることが多く、博士課程を終えても産業界から「専門分野には詳しいが応用が利かず、使いにくい」と評価されてきた。
同省は審査の導入に合わせ、修士課程の教育内容の見直しを各大学に促す。院生が分野を超えて複数の研究室で学べるようにし、専門だけでなく関連する分野の知識も身に付けさせる。将来的には5年一貫教育で博士号の取得を目指すコースを普及させたい考えだ。
大学院設置基準の改正案については年明けにも国民から意見を募集。その結果を踏まえて来年3月までに改正したい考えだ。
福大が全員の受験料免除
NHK ONLINE 09月26日 09時30分 http://www.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6055801891.html
福島大学は、震災や原発事故の影響が続くなか少しでも多くの受験生に挑戦してほしいと来年度の入学試験について全員の受験料を免除することを決めました。
受験料免除の対象となるのは、来年度の学類や大学院の一般入試や推薦入試などすべての入学試験で学類で1万7000円、大学院で3万円の受験料が免除されます。福島大学によりますと8月に開いたオープンキャンパスに訪れた受験生がおよそ3200人と去年よりも1000人余り減ったうえ、県外の高校に対して行ったアンケートでも原発事故の影響などから福島県で学ぶことに心配する声が寄せられています。
このため福島大学は少しでも多くの学生に受験してもらおうと全員の受験料を免除することにしたものです。
今年度の入試では3700人あまりの受験生でおよそ7200万円の受験料が大学側に入っていましたが、光熱費を抑えたり物品の購入を控えたりするなど節約して捻出するということです。
福島大学は「厳しい環境のなかでも学びたいという受験生の思いに応えるため受験料を免除することにした。多くの受験生に挑戦して欲しい」と話しています。
「個性より学力」…AO入試の見直し進む 成績低下で
産経新聞 9月23日(金)21時40分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110923-00000543-san-soci
高校時代の活動や人物像などを評価し、書類審査や面接などで合否を決めるアドミッション・オフィス(AO)入試を見直す動きが広がっている。国公立では初めて実施学部が減少、私立でも縮小や廃止を打ち出す大学が出始めた。受験関係者は「大学が一般入試でしっかりと学力を見る傾向にある」と指摘。「個性より学力」の傾向が強まりつつあるようだ。
文部科学省の国公立大の平成24年度入試概要によると、東京工業大工学部や北九州市立大外国語学部など5大学5学部で新たにAO入試を導入するが、東工大理学部や京都府立大の文学部、生命環境学部など5大学6学部が廃止。AO入試を実施する大学数は今春と同じ69大学で、学部数は1減の172学部となる。国公立でのAO入試実施初年度となる12年度から初めて学部数が減少した。
AO入試は、「個性的な学生の獲得」を目的に私立を中心に導入が進み、国公立では12年度に東北大や筑波大などが初めて導入。その後は右肩上がりで伸び続け、大学数は21年度に40.8%と初めて4割を突破し、学部数も同年度に30.7%で3割を超えていた。
一方、一般入試に比べて入学者の成績が低下傾向にあるとの指摘があった。文科省は昨年5月、大学教育を受けるために必要な基礎学力が備わっているかを把握するため、大学入試センター試験の結果や高校の調査書の成績をAO入試の出願要件や合否判定に用いることを初めて要請。23年度は25大学61学部がセンター試験を課し、24年度も26大学64学部がセンター試験を併用する。
22年度に464大学1118学部が実施した私立でも、縮小や廃止の動きが出ている。23年度は同志社大の文学部と心理学部、明治大の理工学部の機械工学科などで廃止。同志社大は来春も社会学部で、明治大も理工学部の物理学科でそれぞれAO入試を取りやめる。早稲田大も来春、政経学部のAO入試の定員を約90人から約50人に減らす。
明治大は「物理学科では過去2年、AO入試の定員2人に対し、大学が求めている学力を満たした生徒の受験がなく、合格者を出せなかった。他の入試にその分の定員をシフトすべきだと判断した」と説明。一方、同志社大では「多くの大学がAO入試を導入したことで、特徴的な学生の確保が難しくなった」と話す。
河合塾教育情報部の富沢弘和チーフは、「AO入試の受験生にも大学側は一定の学力を求める傾向にある。AO入試の受験生も基礎学力を身につけることが必要」と指摘している。
志望したい大学1位は3年連続であの大学……高校生の大学ブランドランキング
2011年7月22日(金) 01時23分 《RBB TODAY》 http://www.rbbtoday.com/article/2011/07/22/79179.html
リクルートは21日、「高校生に聞いた大学ブランドランキング2011」の結果を発表した。対象者はリクルート進学情報サービス会員で、関東・東海・関西エリアの高校を2012年3月に卒業予定の高校生72,656名。調査期間は4月4日〜30日。
まずそれぞれのエリアの高校生にに「志願したい大学」を尋ねたところ、関東エリアの高校生全体では、「明治大学」(13.3%)がトップだった。明治大学は3年連続での志願度1位となる。また性別では男子と女子共に「明治大学」(15.1%)(11.3%)がトップとなり、次いで「早稲田大学」(13.4%)(10.7%)となった。3位は男子が「日本大学」(11.3%)、女子が「立教大学」(9.8%)となった。文理別では、文系で「明治大学」(16.6%)、「早稲田大学」(14.7%)、理系で「東京理科大学」(11.3%)、「日本大学」(10.4%)などとなった。
東海エリアの高校生の「志願したい大学」は、男子のトップは「名古屋大学」(13.5%)、2位は「名城大学」(12.1%)。女子のトップは「南山大学」(11.4%)、2位は「名古屋市立大学」(7.8%)だった。文理別では、文系は「南山大学」(14.2%)が1位で、次いで「中京大学」(11.4%)。理系の1位は「名古屋大学」(19.1%)、2位は「名城大学」(13.6%)などとなった。全体のランキングで今回新たに20位以内にランクインしたのは、「金城学院大学(22位→15位)と「名古屋外国語大学」(21位→20位)。
関西エリアの高校生の「志願したい大学」は、男子は「関西大学」(18.4%)がトップで、2位は「近畿大学」(15.6%)。女子は「関西大学」(13.4%)がトップで、2位は「関西学院大学」(10.9%)などとなった。また文系のトップは「関西大学」(21.5%)、で「関西学院大学」(13.2%)が続いた。理系は1位が「神戸大学」(18.6%)、2位は「大阪府立大学」(15.5%)。
また高校生の志望校選択時の重視項目上位の一つが「校風や雰囲気がよい」だというが、そのイメージの強さの度合いをそれぞれのエリアの高校生に尋ねた。関東エリアでは「早稲田大学」(33.2%)、「上智大学」(28.0%)、「立教大学」(26.9%)。東海エリアでは、「早稲田大学」(23.7%)、「慶應義塾大学」(21.5%)、「青山学院大学」(19.0%)。関西エリアでは「同志社大学」(27.3%)、「京都大学」(22.4%)、「立命館大学」(22.3%)などとなった。
入試、授業全て英語で=教養学部の2コース−東大
(2011/07/22-15:59)時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011072200566
東京大学は22日、入試だけでなく、入学後の授業も全て英語で行う「学部英語コース特別選考」を来年度から実施すると発表した。入学、卒業とも秋で、同大の学部で秋入学は初めて。
募集するのは、教養学部の国際日本研究と国際環境学の2コース。募集人数はいずれも若干名で、書類やエッセーによる書面審査をした上で、英語による面接での選考を予定している。地域によってはインターネットを通じた面接や、大学側が受験生の面接に出向くことも検討している。
出願資格の要件として、小学校6年間のうち最低5年間、中・高6年間のうち最低5年間は日本語以外の言語で教育を受けていることとし、同大の一般入試との併願はできない。
外国人留学生や帰国子女のほか、国内のインターナショナルスクール出身者も対象になるといい、同大は「日本人の応募を拒むものではない」と話している。
【薬系大学・薬学部の志願者】11年度は「志願者」「倍率」とも上昇‐薬学離れが一段落
2011年7月20日 (水) 薬事日報 http://www.yakuji.co.jp/entry23716.html
薬系大学・薬学部は今年度も総定員割れしたが、志願者数は昨年度より2300人ほど多い7万6261人だったことが、日本私立薬科大学協会の2011年度入学志願者数調査で分かった。志願者数は一昨年度に8万人を切り、昨年度も減少していたが、受験生の“薬学離れ”に回復の兆しが見えてきた。また、平均競争率も6・6倍と昨年度よりわずかに高くなった。
調査は、私立薬大協加盟の57校(徳島文理香川薬学部含む)を対象に行った。今年度の定員数は、昨年度より90人減少し1万1599人。総志願者数は昨年度より2318人多い7万6261人となり、減りつ続けていた志願者が僅かながら増加に転じた。
平均倍率(総志願者数/定員)は6・6倍で、一昨年度と同水準となり、昨年度の6・3倍を上回った。総志願者数/総入学者数は7・0倍で、0・4ポイント昨年度より増えた。
志願者のうち6年制は、一括入試の大阪薬科大学を含めると7万1522人(昨年度6万9587人)と7万人台に達した。4年制は4739人(4356人)だった。
志願者減少に歯止めがかかった形だが、大学間では志願者数・倍率に大きな差があり、平均倍率を上回ったのは57校中22校(23校)だった。
このうち最も倍率が高かったのは、昨年度に引き続き近畿大学の21・3倍(19・1倍)、次いで立命館大学が21・2倍(15・1倍)と大きく躍進した。このほか、東京理科大学19・3倍(17・6倍)、慶応大学16・2倍(17・1倍)、武蔵野大学15・6倍(18・7倍)、星薬科大学13・2倍(13・1倍)で、摂南大学、神戸学院大学、明治薬科大学、福岡大学で2桁の倍率となった。
一方、倍率が3倍未満が20校(18校)、2倍未満が13校(11校)と増加した。昨年度は定員に満たない大学もあったが、今年度はなかった。地域的には東北、中四国、九州、千葉の一部で低倍率が続いている。
6年制と4年制とを分けると、6年制(大阪薬大学含む)は募集定員1万0984人に対し、志願者数7万1522人で6・5倍、4年制は615人に対し、4739人で7・7倍となった。
このうち6年制の一般入試は、6541人募集に対し志願者は6万人台を回復し6万0903人となり9・3倍だった。推薦入試は4443人に対し1万0619人が志願し2・4倍だった。
一般入試で最も倍率が高かったのは東京理科大学の34・2倍、次いで立命館大学29・7倍、近畿大学23・8倍、慶応大学21・3倍が20倍を超えていた。このほか10倍以上だったのは15校で、いずれも中心は東西の旧設校だった。
志願者が最も多かったのは、昨年度に続き明治薬科大学の3837人(4023人)、次いで近畿大学3825人(3435人)、星薬科大学3701人(3672人)、東京理科大学3482人(3174人)、慶応大学3410人(3591人)、東京薬科大学3280人(2678人)だった。
最も少なかったのは青森大学の98人で、3桁を切った。次いで徳島文理大香川薬学部の154人、奥羽大学165人、いわき明星大学172人、安田女子大学198人が100人台、200人台も7校あり、志願者総数が300人に達しなかったのは11校に及んだ。
超難問入試の「挑戦枠」、大阪大が理学部に
(2011年7月7日22時55分 読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110707-OYT1T01128.htm?from=top
大阪大は7日、2013年度入試の2次試験(前期日程)で、通常の試験科目に加えて難易度の高い数学・理科の試験を課する「挑戦枠」を理学部に設けると発表した。与えられた知識の吸収だけで満足せず、自分なりに粘り強く考えて学問に取り組める理数系学生の獲得が狙いという。
挑戦枠は、理学部の定員255人のうち、3学科と1コースで計37人以内。1日目は一般枠と同様に数学や理科、外国語を受験し、2日目に数学科志望者は専門数学、物理学科は専門理科の物理、化学科は専門理科の化学、生物科学科生命理学コースは物理か化学のどちらかに取り組む。「チャレンジ精神」に応えるため、挑戦枠で合格しなかった場合は救済措置として、一般枠の科目の得点で改めて合否判定される。
英検の小学生志願者が右肩上がり…10年で8割増
産経新聞 7月7日(木)7時55分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110707-00000091-san-soci
実用英語技能検定(英検)の志願者が減少傾向をたどる中、小学生の志願者だけは右肩上がりに伸び続け、平成22年度は約18万人が志願したことが6日、分かった。ここ10年で約8割増。小学校で英語力を身につけるための取り組みが本格化していることが背景にありそうだ。
英検の志願者数は、13年度に296万8561人だったが、22年度は229万8281人まで減った。一方、小学生の志願者は、13年度が10万1277人で、22年度は18万352人。志願者全体に占める割合も3・41%から7・85%と増加の一途だ。
22年度の小学生志願者の内訳は中学1年程度の5級が9万6573人で、合格率は85%。4級は5万843人が志願し、62%の合格率。3級は1万8494人が志願し、56%の合格率だった。最難関で大学上級レベルの1級でも188人が志願し、24人が合格した。
学習指導要領の改定により、英語の授業が今春から小学5、6年生で必修化された。授業は2学年とも週1回行われ、あいさつなどのやりとりを通じて「話す」「聞く」といったコミュニケーション能力の向上を目指す。
必修化以前も、文部科学省の調査では、15年度に全国の小学校の約88%が英語教育を実施し、19年度には約97%まで達するなど、小学生が英語と身近に接してきた様子がうかがえる。
近畿大の新田香織教授(英語教育)は「英検は5級などが小学生でも勉強すれば手の届くレベルにあり、人気を集めているのだろう。子供たちにとっては、達成感がモチベーションにつながる。英検に合格するという目標ができることで、英語の学習意欲の向上につながっていけばいい」と話している。
大卒就職率、氷河期下回る=過去最低の91%−文科省など
(2011/07/01-19:34) 時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011070100840
文部科学省と厚生労働省は1日、今春の大学新卒者の4月1日現在の就職率が前年度比0.8ポイント減の91.0%(暫定値は91.1%)だったと発表した。就職氷河期だった1999年度を0.1ポイント下回り、過去最低となった。
未集計の学校があるため、暫定値の集計から除外していた北海道・東北地方の大学生の就職率は、前年度比0.1ポイント減の89.2%だった。
短大は同4.3ポイント減の84.1%、高専は同0.8ポイント減の98.7%、専修学校は同1.2ポイント減の86.2%だった。
センター入試、時間2倍の裏技許さない 東大が採点変更
2011年6月20日21時23分 asahi.com http://www.asahi.com/national/update/0620/TKY201106200460.html
東京大学は20日、2012年度入試での大学入試センター試験の採点方法を変更すると発表した。地理歴史・公民と理科で2科目受験した場合、得点が高かった方の科目で合否判定するとしていたが、不正防止のため、「第1解答科目」で判定する方針に変更した。
これまでのセンター試験では地歴と公民、理科(1)?(3)の五つ(試験時間各60分)からそれぞれ1科目を選んで受験する仕組みだった。来年からは地歴・公民(10科目)と理科(6科目)でそれぞれ最大2科目選べるようになる。
来年からは2科目選択者は各60分の試験を休憩無しで連続して受ける。最初に教科の全問題が載った冊子が配られるため、1科目目を捨て、計120分で2科目目を解く「不正」が可能だと指摘されていた。
同朋学園、3大学統合中止へ 現状のまま存続決定
2011年6月11日 09時47分 中日新聞 http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011061190094743.html
同朋大(名古屋市中村区)、名古屋音楽大(同)、名古屋造形大(愛知県小牧市)の統合問題で、3大学を運営する学校法人「同朋学園」は統合計画を中止することを決めた。学園は「十分なコンセンサスの形成に至らなかった」としている。名古屋市のホテ
ルで14日に記者会見し、詳しい経過を説明する。
同朋学園の2009年度事業報告書などによると、少子化の影響などで私立学校の経営状況が厳しくなる中、3大学は12年度に統合する方針だった。しかし、学園は今回、文部科学省への新大学の設置認可申請を中止し3大学を現状のまま存続させることを決めた。
統合後は名古屋造形大のある小牧キャンパスを当面存続させ、将来的に移転させる可能性もあるとしていたが、移転も凍結する。移転の可能性が明らかになって以来、地元からは「キャンパスを残してほしい」という声が上がっていた。
大学に個性的学部名増える 全入時代に生き残りをかける
2011.6.6 08:01 産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/110606/trd11060608060004-n1.htm
平成8年の調査開始以降、12年と並び過去最低となった今春の大学新卒者の就職率。厳しい就職状況が続く中、学生を送り出す大学にも変化が表れている。「社会で役に立たない」というイメージを持たれやすい「文学部」などの名称をやめ、資格を取りやすい「看護」「教育」などの名称や、はやりのキーワードを取り入れた学部が増えている。こうした個性的な学部名は、大学全入時代に生き残りをかける大学側の意気込みの表れでもある。(道丸摩耶)
キーワードを導入
今年2月、大学の入試問題がインターネットに投稿された事件で、逮捕された予備校生の受験先の一つだったのが早大文化構想学部。大学名は知っていても、学部名になじみのない人も多かったに違いない。
最近、こうした「聞いたことのない学部」が全国の大学で増えている。
平成21、22年度の新設学部の一部をみても、「メディアプロデュース学部」「社会安全学部」「サービス創造学部」など聞いたことのない名称が並ぶ。従来の「文学部」「経済学部」などより細分化され、カタカナや、はやりのキーワードをつなげて横断
的なイメージを持たせた名称が多い。
こうした傾向を、「全国の大学の総定員より18歳の方が少ない少子化時代に、大学がどうやって受験生を集めるかを真剣に考え始めた結果」と分析するのは、『文学部がなくなる日』(主婦の友新書、820円)などの著作がある「早稲田塾SOHKEN(総合研究所)」の倉部史記(しき)主任研究員だ。
倉部氏によると、「マネジメント」「グローバル」「コミュニケーション」など高校生にイメージしやすく、流行のキーワードを取り入れた学部が増えてきたという。
進路選びも難しく
学部名は、多様化する現代社会を象徴してもいる。
「理系の大学でも、マーケティングを知らない技術者は世界に出られない。必要とされる学問の範囲が増えている」(倉部氏)
世相を反映し、「IT社会」といわれ始めると「情報」を取り入れる学部が増加。看護師不足が叫ばれる昨今は、看護系の学部を新設する大学が多いという。
倉部氏によると、学部新設の先駆けとなったのが、慶応大が平成2年に湘南藤沢キャンパス(SFC、神奈川県藤沢市)に開設した総合政策学部と環境情報学部。翌年には文部省(当時)の規制緩和で、文学士、理学士など29種に限定されていた「学士」の制限がなくなったことも学部新設の動きを加速させた。現在では、500種を超える学士があるという。
だが、学部が増えて選択肢が広がり、悩む受験生は多い。また、厳しい就職状況を反映し、「就職に有利」との理由で学部を選ぶケースも増えている。
同研究所の赤坂俊輔氏は「学部名が何かしてくれるわけではない。昔は偏差値が高いところを目指せば間違いなかったが、今は世の中の価値基準が多様化している。問われているのは自分で道を開こうという気概だ」と指摘する。AO入試(面接や論文などで合否を判断する方式)や推薦入試など試験方法も多様化する中、偏差値が高い学部がいいとは限らない。
倉部氏は、「人生経験豊富な周囲の大人が、多様な価値観や豊富な知識を生かし、受験生の進路選びにかかわってほしい」とアドバイスしている。
昭和の数学力めざせ 「ゆとり以前」教科書を復刻、教師に人気
2011.6.6 08:58 産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/110606/edc11060609010000-n1.htm
子供の学力低下を招いたと批判される「ゆとり教育」。その脱却を目指し、来年度から中学校で実施される新学習指導要領を前に、ゆとり以前の昭和50年代前半の数学教科書が復刻され、現場の研究用教材として人気だ。3千セット発行されこの手の教材としては好調な売れ行きで、出版社にも問い合わせが相次いでいるという。(横山由紀子)
復刻された教科書は、啓林館(大阪市)の「新訂数学」で53年から55年に使用された。昭和の高い数学力を支えた教科書のひとつで、「集合の概念」をはじめ、「不等式」「二次方程式の解の公式」など現在は高校で教える内容を収録しているのが大きな特徴。
数学者の岡本和夫・東大名誉教授は「『新訂数学』は数学教育を構築した教科書といってもいい」と評価する。同社の統合企画部小・中企画課の中嶋朋宏課長は「教育転換の節目に、これからの数学指導を担う若い先生方の研究用教材として復刻しました。現場の教員から多数の問い合わせがあり、ゆとり以前はここまで教えていたのかと、高い評価を頂いている」と説明する。
私立の東京都市大学付属中学校(東京都)では現在、「ゆとり教科書」に独自に、今では高校の単元となった「集合の概念」や「二次方程式の解の公式」などを補完。同高校数学科の田口哲夫教諭は、「現在のゆとり教科書は不十分で、日本の子供たちは数学を面白いと思えなくなっている」と指摘。復刻された「新訂数学」については、「単元ごとの導入部分が分かりやすく説明されるなど、日本が高い数学力を誇った原点ともいえる良質の教科書。特に若い教員に読んでほしい」と評価する。
ゆとり教育は、昭和50年代後半から段階的に進められ、平成14年度の完全学校週5日制にあわせて、授業時間を縮減し学習内容を平易にするなど、実質的にスタートした。
しかし「ゆとり後」は、日本の学力の低下が顕著に。経済協力開発機構(OECD)が世界の15歳を対象に行う学習到達度調査では、12年にトップだった日本の数学が、10位(18年)、9位(21年)へと転落している。
こうした状況を受け、20年告示の新学習指導要領では、ゆとり教育を全面的に見直し。検定に合格した中学の教科書全14科目131冊は、現行教科書と比較してページ数が平均24.5%増加。数学は、理科の45.2%増に次ぐ32.8%のボリューム増となっている。
私立歯科大の6割が定員割れ- 文科省調べ
2011年05月25日 22:33 キャリアブレイン http://www.cabrain.net/news/article/newsId/34330.html
全国17の私立歯科大や歯学部のうち、約6割が「定員割れ」になったことが5月25日、文部科学省の調べで分かった。
17の私立歯科大や歯学部のうち、入学者が定員(募集人員)を下回ったのは10大学・学部(58.8%)で、定員と同じなのが4大学・学部。入学者が定員を上回ったのは日本歯科大生命歯学部、明海大歯学部、朝日大歯学部の3大学・学部のみだった。
定員割れの大学・学部数は、2009年12校、昨年11校、今年10校と推移している。
定員割れの10大学・学部のうち、奥羽大歯学部では定員96人に対し、入学者は4分の1の24人にとどまった。北海道医療大歯学部でも入学者が41人と定員(86人)の半分を割り込んだ。全国17大学・学部の合計では、定員1825人に対し入学者は1524人。昨年と比べると定員が66人減少する一方、入学者は35人増加した。
■14大学・学部が競争率2倍以下―受験者全員合格の大学も
また、全国17の私立歯科大・歯学部のうち、入試競争率が2倍以下の大学・学部は14校(82.4%)だった。松本歯科大では、受験者81人全員が合格した。
倍率が2倍以下の大学・学部数は、09年13校、昨年14校、今年14校と推移している。
九州大学の「女性枠」入試 「男性差別」批判で取りやめ
2011年5月19日(木)19時55分配信 J-CASTニュース http://news.nifty.com/cs/headline/detail/jcast-96034/1.htm
九州大学が2012年度から実施しようとしていた入学試験への「女性枠」導入に、「男性差別だ」という批判が多数寄せられた。これを受け、大学は2011年5月19日、導入の取りやめを決定した。
「女性枠」は2010年春に発表されたもので、理学部数学科の後期試験で行われる予定だった。
優秀な女子学生の確保目指す
数学科の入学定員54人のうち、9人を後期日程の試験で選抜するが、そのうち5人を「女性枠」とし、残り4人を一般枠とする。国立大学の入試で男女別に枠を導入するのは異例の試みだった。
09年のデータでは、九州大学の女性教員在職率は全体で見ると平均8.7%。しかし、数学分野ではたった3%しかいない。学部ごとの女子学生在籍率も数学科は10.2%と最低ランクだった。
大学はこうした現状について「優秀な女性の人材を育成しなければ、数学分野のみならず社会にとっても損失が大きい」と考え、まず、学部段階から女性の入学者を増やすことにした。2次試験の科目についても一般枠は数学だけなのに対し、女性枠は「グローバル社会において活躍できる人材養成の観点から」英語が追加されている。
しかし、大学側の狙いとは裏腹に「男性差別じゃないか」という意見が電話やメールで予想以上に寄せられたという。
「法の下の平等の観点から疑義」との専門家の指摘
入試課の担当者によると、法の下の平等の観点から疑義があるという指摘が専門家からあったほか、女性枠で入学した学生が「あの人は女性枠で入った」などと言われる精神的負担などを総合的に判断したという。
この結果、12年度入試は従来の一般枠を「一般枠A」とし、女性枠を男女とも受験可能な「一般枠B」として実施することにした。「一般枠B」は以前発表されていた女性枠と試験科目が同じ。女性枠のために勉強してきた学生に配慮した。
ちなみに2011年5月18日から行われているヤフーニュースの意識調査では、九大の「女性枠」について「問題ある」という回答が、19日19時現在、全体の約2万5000票のうち、約1万7000票、67%だった。コメント欄では、
「本当に女性を増やしたいなら大学に入る前、理系文系の進路を決める高校や、どの分野に興味を持つかが決まる中学校から対策をしなきゃならん」「女性研究者が少ないのは学生の数じゃなくて、女性が研究を続けることのできる社会的基盤がないせい」といった意見が寄せられていた。
九大入試「女性枠」見直し 「男子差別だ」苦情相次ぎ 来年度導入
毎日新聞 2011/05/18(水) http://mainichi.jp/seibu/news/20110518sog00m040006000c.html
九州大が理学部数学科の来年度後期入試で初めて導入する「女性枠」に対し 「男子差別だ」などと批判が出たため、九州大が内容の見直しを検討していることが分かった。 募集人員の一部を女性に限定することで、将来的に「理系女子」の研究者を増やすのが 狙いだったが、平等性への疑問の前に再考を迫られた。
九大によると、女性枠導入の背景には、学内全体で8・7%という女性教員の少なさがある。 中でも数学科の教員が所属する数理学研究院の教員66人のうち女性はわずか2人 (09年5月時点)で九大の主要な研究院の中で最少。数学科の女子学生も254人中26人と 約1割しかいない。
九大は「女性研究者増は喫緊の課題。まず入学者を増やすことが必要」として女性枠導入を決め、 数学科の12年度後期入試で募集人員9人のうち5人を女性に割り当てることにし、昨年3月に 公表した。
しかし、「男子差別だ」「法の下の平等に反する」などと苦情のメールや電話が相次いで寄せられ、 女性枠の中身を再検討することになった。九大入試課は「女性枠を目指して勉強している受験生も いると思うのでなくすことはしないが、内容を変更せざるをえない」と話している。
同様の制度を導入した大学の中には、効果が得られず止めたケースもあり、「理系女子」養成の “特効薬”とは言えないようだ。金沢工業大は08年度入試で女性限定の「女子特別選抜」を 始めたが、志願者は12人で募集定員(40人)を大きく割り込み、09年度も13人にとどまり 2年で中止した。
一方、08年度に同大が新設したバイオ・化学部は女子学生の割合が23・8%と好調。 同大広報課は「やってみて分かったが女性枠だけでは女性研究者増に向けた打開策にならない」 と指摘する。
内閣府によると、国内の女性研究者の比率は13%(09年時点)で米国より約20ポイントも低い。 昨年12月に閣議決定した第3次男女共同参画基本計画では、15年までに女性研究者の 採用比率30%を目標に掲げている。
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