子育て日記 その1  2006.6.25.


少し前のこと。

朝から晩まで居間に転がり、ゲームにいそしむ小学6年生の次男がいる。ご多聞にもれず、ポテトチップをほうばりながらやっているので太ってきやがった。俺が小学生の時には、クラスの全員がソフトボールかサッカーかバスケットに入って朝練をやり、帰りも練習をして土曜日は午後一杯日が暮れるまで走ったものだ。しかし、最近の小学校は手を挙げないと何もやる機会をつくってくれない。どこかのクラブチームに入って何かやるしかない。他力本願がいけないのはわかっている。わかっているが、体を作る時だ。何とかしてやりたいと思って時には、プールへ行ったり、スキーに連れて行ったりするが、そんなことは一過性にすぎん。どうにかならんのか!とジタバタと心は騒いでいた。

そんな6年生の春。突如、その次男がドッジボールをやると言い出した。友達から花見でバーベキューやるから来いと誘われたそうだ。それがドッジボールのクラブチームのバーベキューだった。次男が言う「肉食っちゃったから…」。肉を食ったらチームに入るんだぞと言われたそうだ。ま、そんなことはドッヂでもいい。なんだドッジかという思いもあったがとにかく体を動かす気になったのは良かった。

翌日練習を見た細君が帰ってきた。「あんなのウチの子、続かないよ!絶対!」…体育館を何十週も走って、全員構えた格好でキャッチのためにフットワークをワークを繰り返す。それが終われば2時間も紅白戦だと言うのだ。ただいま〜の声もなく、ただボロ雑巾のように汗で濡れ疲れ果てた次男が居間に倒れこんだ。俺は、ザマあみろとにんまりした。が、昨日までゴロゴロしていたコ奴には続かないだろうと、細君の言うことに合点した。 

ところが、次男は来る日も来る日も練習に行くではないか。こちらも興味が湧いて練習をやっている体育館に見に行った。驚いた。整列させられ、大声であいさつの練習からさせられている。監督が怒鳴る。「きちんとあいさつもできないようなチームは来なくていいって言われるぞ!今度はこっちに整列!」コーチが先導して走る。家ではロクにあいさつもできない次男が、コーチの行くところに全力で走り、大声を上げてコートに頭を下げていた。

監督、コーチの激しく、厳しい声を聞きながら、これでも子供はついて来るんだ。是は是、非は非で厳しくやらなければいけないとこちらが言われているようだった。

 

(つづく)


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