徒然日記その160. ??拍手をする予備校生 (10/21)

 ある予備校で。その講義は人気講師によるもので教室は超満員。熱気ムンムンで始まって、リズムよく講義はすすみ、あっという間に終わった(リズムがいいと時間が経つのが早いものである)。それはよくある光景なのだが、次の瞬間、私は実に不思議な光景を目にしたのである。最前列の受講生たちから拍手なのだ。その瞬間の私の頭の上には「???」と、ハテナマークが3つは並んでいたと思う。

 なんで講義を受けて拍手なんだろうか。確かに講義は素晴らしい内容だったけど、拍手ですか?。彼らの顔には、どこぞの新興カルト宗教の信者のような雰囲気が感じられたりして。講師を尊敬するのは結構だけど、あんまり心酔するとおかしなことになるんじゃないか。そもそも予備校とは大学受験に通用する力をつけるために行くところだ。だから講義を受けるはその「手段」であって、それ以上でもそれ以下でもない。その「手段」に拍手をするというのには、なんだか違和感を感じるのである。

 思い返してみれば、大学受験生の集うインターネット掲示板で、次のようなやりとりを見たことがあった。

「私は、XX先生についていきます。○○先生をとったって、K大学は無理よ。XX先生でキマリだわ」

「ぼくは、○○先生と心中します。きっと合格させてくれると思う」

おいおい、受験するのは自分自身でしょうが。「手段」と心中してどうすんのよ?。その時は、こういうやりとりを笑いながらながめていたんだけど、考えてみるとちょっと恐ろしい。今時の高校生の依存心が、である。どんなことにチャレンジするにも最後に頼れるものは自分自身しかないんだけど、最初っから「○○を信頼してついていきます」だもんね。こういう高校生が増えているように思う。

 まあ、中学生も似たようなものである。「XX先生だから分かんない」(たいてい中学校の先生のこと)っていうセリフは、できないのを他人のせいにしてるわけである。これも依存心の一種だね。でも、ほんとに分かんない授業をする先生もいたりするんだけど。あ、そうそう、拍手をもらったのは私である。(なんちゃってね)


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