徒然日記その27. 私立高校と公立高校(1/5)
いよいよ高校入試が近づいて来た。愛知県は「公立志向」がとても強い地域である。どうして公立高校(=愛知県立または名古屋市立の高校)に人気があるのか?
理由は様々であろうが、その1つは「学費が安い」ということ。不景気の世の中だから当然か。このことは子供たちにも浸透していて、「ウチは公立しか行かせてもらえない」とか「公立に受かったらパソコン買ってもらえる」なんて言う塾生が多い。
もう1つの理由として私が考えるのは、愛知県の公立「信仰」である。そもそも愛知県は「官営」が「民営」よりも強いというか尊ばれる傾向にある(と私は思っている)。たしかに公立高校には創立100年をこえるような伝統校があって、そうそうたる卒業生を輩出している。江戸川乱歩とか杉原地畝(「東洋のシンドラー」ですね)とか。川島なおみ(愛知県立中村高校)や森本レオ(愛知県立松蔭高校)、舘ひろし(愛知県立千種高校)はそうそうたるかどうかは知らないが。
ただ公立高校の進学実績はイメージほど高くはないと思うのだ。生徒の半分以上が浪人する公立伝統校もたくさんあるし。一方、私立高校は進学指導に力を入れているところが多く、同じ学力レベルで入学した公立高校の大学進学データを比べてみると、ずいぶん進学実績がヨイと思えるのだ。でも、生徒や親御さんたちはやっぱり公立高校がいいらしい。放課後に予備校に通うハメに陥っても、である。やっぱり愛知県は「官営」がカッコイイのだ。「官尊民卑」である。
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