徒然日記その57. 日本はホントに豊かなの?(8/14)
世の中お盆休みのようである(コレ書いてるのはもう少し前ですが)。お盆だからというわけではないのだが、今回はいつもとはちょっと違う話題について書いてみたい。戦後55年、日本は高度経済成長を成し遂げて数字の上では世界一の先進国(経済大国)になった。ものは豊かで、お金さえ出せばたいていのものが手に入るようになったのである。しかし、本当に豊かなのだろうか。私は戦後生まれなので戦中のことは伝聞でしか知り得ないのであるが、ものが無い時代にはその時代なりに「助け合う」とか「我慢する」とか「工夫する」風潮があったように思う。ところが現代はその正反対。「人まかせ」「我慢なんかカッコ悪い」「飽きたら捨てる」時代なのだ。
経済も科学も進歩して一見豊かな世の中に見えるのだが、果たしてホントに豊かなんだろうか。ちょっと気になってることに触れようと思う。それは環境問題についてである。例えば低公害エンジンの自動車。技術の革新的進歩によって「二酸化炭素排出量を30%削減」だとか「窒素酸化物も大幅削減」とかいう環境に優しい自動車である。確かに二酸化炭素排出量を30%も削減できることは技術的には素晴らしいことだと思う。しかし考えてみれば、エンジンの排気量を30%減らせば従来のエンジンでも二酸化炭素排出量を30%以上削減できるのだ(3000×0.7=2100)。つまり3000CCのエンジンを2100CCにすれば従来技術で30%削減を達成可能。さらに考えれば、(当たり前のことであるが)自動車に乗らなければ二酸化炭素排出量はゼロなのである。
何が言いたいかというと、環境問題にしたって「人まかせ」なのではないか、ということ。お金だけ出して低公害車を購入して「自分は環境問題のこと考えてます」な人が多いのでは?。名古屋のゴミ減量問題についてもそうだと思う。教育についてもそうである。小学生は低学年からやたら習い事に通っている。習字にそろばん、女の子はピアノ---これは昔からの定番だ---に始まって、スイミング、公文、さらに通信教育である。小学生の放課後はとても忙しいのである。さて、この習い事も(全部ではないが)お金だけ出して「人まかせ」なのではないか。例えば、泳げないからスイミングスクールに入れる。なにかヘンではないか。泳ぎぐらいは親子でプールにでかけて親が教えるものだと思うんだが。そうすることによって親子の信頼も深まるというものだ。ところが何でも「人まかせ」。しつけまでそうらしい。ある幼児対象の通信教育には毎月ビデオが付いていて、動物のキャラクターが出てきて色々教えてくれる。その編集部に、「うちの子はキャラクターのいうことはよく聞くから、***(ごく当たり前の幼児のしつけ色々)のこともビデオ取り上げて下さい」という手紙がたくさん舞い込むそうである。これこそ「人まかせ」である。そうして、親の言うことを聞かない子供ができあがるのである。
また、こういう話しも聞いたことがある。ある日本人が海外旅行先のホテルの部屋の電灯を点けっぱなしで外出して、ホテルマンに注意されたらしい。その日本人の返答は「金払うのは自分なんだから文句あるか」だそうである。こういう人間が多い国を、世界は「先進国」とは認めてくれないでしょうね。
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