徒然日記その59. IT革命って何なの?(8/28)

 

 最近「IT革命」という言葉をよく耳にする。新聞・雑誌にも出ていない日がないくらいである。「IT革命」のITとは、information technology のことらしい。つまり情報通信技術の飛躍的発展が社会や産業を革命的に変えるってことらしい。だが、私に言わせれば「それがどうしたの?」なのである。インターネット上のバーチャルショッピングでものの流通形態が変わるらしい。でもそうなったら町の小売店はどうなるの?(宅配業者は大忙しになるだろうが)。情報通信技術の分野で大幅に雇用が拡大するらしい。ホントでしょうか。そもそも第一線のプログラマーだとかネットワークエンジニアだとかデジタル分野のデザイナーは今でも慢性的な人手不足なのだ。なぜかというと必要十分な経験や能力をもった人材が育っていないからである。だから「IT革命」で雇用が広がるとは思えないのだ。十分なスキルをもった人間は全然足りないし、これからも足りないままだろう。結局、求人と求職のアンバランスさが大きくなるだけ。

 ネットワーク対応の携帯電話にしたってそうである。NTTドコモのiモードはついに1000万台を突破して1500万台に迫る勢いらしいが、果たしてこれが「IT革命」の牽引車になるのだろうか?iモードユーザーの多くは若者のようであるが、メールと「くだらない」webサイトを覗くぐらいではなかろうか。NTTドコモは、学生割引までしてiモード携帯電話をばらまきたいようであるが、これは、学生を食い物にするビジネスのプラットホーム(=インフラ)を作ろうとしているだけはないか。日本の学生(小学生をも含む!)は大量消費社会に組み込まれてしまっている。まるで大量消費社会の歯車である。それが様々な少年犯罪の引き金になっていると思うのだが。iモードを初めとするネットワーク対応携帯電話は、その歯車をさらに回すだけの道具になるんじゃないか?

 


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