徒然日記その75. 中学校の進路指導って? (12/15)
中学校では三者面談も終わり、いよいよ高校受験本番である。徒然日記も春までは受験ネタが多くなると思うがお付き合い頂きたい(はたして春まで書き続けられるかは知りませんが)。今回は中学校の三者面談のお話。
2学期末試験を早々に(だってまだ11月なんですよ)終えると、担任教師・保護者・生徒の三者面談が始まる。愛知県の場合、まずは私立高校の受験校の決定から。愛知県は公立王国(?)なので多くは公立高校へ行きたがる。よって、滑り止めの私立高校の選択から始めるのだ。ところで、この私立受験校決定が最近なんだかややこしい。文部省の指導で「業者テスト」が禁止されて以来、中学校の現場で受験校決定に使えるデータは「内申点」と「学年順位」だけになってしまったからだ。これらはいずれも"校内データ"であるから高校受験に関しては客観性が極めて乏しい(要するに信頼性がない)。しかし、現場にはそれしかない。だからそのデータを使っての進路指導なのである。「過去にこれくらいの内申点の生徒が合格したから」「過去にこれくらいの順位の生徒は不合格だったから」なんて具合である。その結果、「大丈夫」と言われて選んだ高校を落ちてくる生徒が出るのだ。信頼性の低いデータなのだから無理もない。
とくに最近、内申点ではなく当日の試験成績を重視する私立高校が増えたので、このような悲劇が多くなっているのだ(中位以上の5教科型受験の高校に多い)。こうなってしまうと公立高校に「強気」で出願できなくなってしまう。つまり志望を変えざるを得ないのだ。悲劇である。さて、毎年このようなことが繰り返されると中学校としても大変だ。そこでどう対応するのか。私の知っている中学校のほとんど(教師のほとんどと言い換えてもよい)は、感心できない対応をとっている。初めから超・弱気なのである。「XX高校なら推薦できるけど」と私立高校の推薦入試を薦めるのだ。公立志望であるにも関わらずである。私立の推薦なら安心できるのであろう。しかし、行きたくもない高校をすすめるのはいかがなものか。そもそも第1志望の公立高校が厳しいわけではないのだ。塾の模擬試験で常に安全圏の判定を出しているような生徒についても私立の推薦を薦めるのだ。これでは生徒も親も納得いかない。だから塾の模擬試験のデータを持っていったらしい。しかしそれを見せてもダメらしい。「こんなものアテにならない。景気づけにいい成績を出しているだけ」と言われたとか。(愛知県内最大の模擬試験なんですけどね)じゃあ、あなた達は何に基づいて進路指導をしているんですか。高校中退者が増えているのは行きたくもない遠くの高校を薦めたからじゃないんですか。私は一度でいいからこう言ってやりたい(笑い)。
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