徒然日記その78. 塾でも居眠り? (1/7)
大きな教室での一斉授業スタイルのある大手塾のお話。教室のあちこちで居眠りする中学生が。部活で疲れてるのか?先生は注意もせずに淡々と授業を進めている。「疲れているんだからたまには寝かせておいてやろうか。風邪ひくなよ。」----いやいや、そうではないらしい。居眠りする生徒を注意すると塾を辞めてしまう->それでは自分の責任になってしまう->だからそのまま放っておく->だから成績は上がらない(どんどん下がる場合も)---こういうことらしい。その塾としても生徒が減るのは困るらしい。少子化や不景気で生徒確保がそれだけ大変だということか。しかし、しかしである。じゃあ何のために塾に通ってきているのだろう。安くない授業料を払って居眠りしに来るだけ。これでは意味がないし、他の生徒にもいいばずはない。案の定、その塾はどんどん生徒を減らしているそうだ。自転車がたくさん並ぶ自転車置き場は"壮観"だったのだが、今では閑古鳥一歩手前。子供は敏感ですからね。
一方、ある私立中学入試専門の受験塾で。入試直前特訓での模擬試験の時間である。試験監督の先生は連日の授業とその準備でヘトヘトだったらしくついつい眠り込んでしまったそうだ。試験の終わりを告げるチャイムが鳴っても先生は起きず。ほかの教室から授業を終えた生徒達がドカドカと入ってきた。模試を受けていた生徒達は、入ってきた生徒達に向かって一斉に「シーッ、静かに。先生寝かしておいてあげようよ」である。前出の塾とは随分違いますね。12歳の子供たちが先生を思いやるとはね。これは、その先生が一生懸命だってことが子供たちにちゃんと伝わっている証拠でしょうね。
でも、そういう先生は少なくなっているようだ。公立の小中学校の先生の質が下がったとかマスコミで盛んに言われているが、塾や予備校だってそうかも知れない。情熱を持って「教える」ことにやりがいを感じている先生がどれほどいるのだろうか。塾や予備校(の講師も)淘汰の時代に入ったと言えるだろう。さて、21世紀はどうなるでしょうね。
塾日記目次へもどる トップページへ