徒然日記その79. 募集定員とは何なのか? (1/15) 

 今回は(今回も?)高校受験のお話である。私は以前から高校受験の競争率と定員(募集人数)について疑問に思っていることがある。不審に思っていると言ってもいい。競争率については県立N高校の例ですでに書いたので、今回は定員(募集定員)について。

 私立高校のデータ集を眺めていると、あることに気付く。募集数よりも生徒数がやたらに少ない高校の存在である。公立高校は定員めいっぱい入れるのに、これは一体どうしたことか。生徒が少なければ行き届いた指導が出来るので通学する者にとったら幸せなのだが、これはそういう次元の問題ではないと思う。愛知県は、中3の人口データをもとに公立高校の定員を増減して高校進学率を一定に保つようにしている。例えば今度の入試(2001年3月)では、中3人口が減ったので、松蔭高校や昭和高校,天白高校,惟信高校などで定員削減が行われる(1クラス分40人が削減される)。しかし、一部の私立高校が定員まで生徒を引き受けないとなると話が違ってくる。実質の高校進学率が下がるということなのだ。つまり、本来なら高校に進学できた者が進学できなくなるということである。これはおかしい。なぜ募集定員いっぱいまで生徒を受け入れないのか?不人気で受験生が集まらないわけではないのに。

 ここからは私の想像である。そういうことをしている私立高校はどんどんレベルを上げている高校のようである。大学進学実績もアップして評価も上がっている。つまり、実績を上げるために「かなりできる」生徒しか入学させていないのではないか。従来なら合格させていた生徒は「大学進学実績アップに役立ちそうにない」ので合格させないのではないか。これは教育機関のすることなのだろうか。進学実績が良いからといって、あなたはこういう高校を選びたいですか?(私の想像は「被害妄想」だと思いたいが。)さて、2月7日から愛知県内私立高校一般入試が始まります。今年は募集定員と合格者数を見比べてみるのも興味深いですね。

 


塾日記目次へもどる   トップページへ