徒然日記その9. 最近の小・中学生--大衆操作?

 

 「レアもの」。手元の国語辞典には意味は出てはいない。当然か。巷でこの言葉が使われている状況から推定するに、「希少なもの」という意味を持つのであろう。

 前置きが長くなったが、この「レアもの」が曲者なのだ。希少なものであるから価値が高い。希少価値である。こんなことは昔からあるんだが、最近の希少価値は作られた希少価値であることが多いんではなかろうか。例えば、子供たちに人気のカードゲーム。("遊技王"とかいうらしいが、この字で正しいかどうかは知らない。)この前のテレビニュースでは、このゲームの"レア"カード欲しさに 東京ドームに子供たちが殺到して危険な状態となり、急遽カード販売は中止、酸欠で倒れる者まで出て警察出動の大騒ぎである。

 大昔のカードゲームなら、残っているカードが少ないから希少価値があるのも納得できるが(仮面ライダースナックについていたカードを集めた世代なのである。笑。)、現在販売中のカードがなんで"レア"なのだ?それは、メーカーが意識的に少量しか作らないからである。つまり仕組まれたレアものである。これに子供が殺到する。これはもう大衆操作である。

 カードゲームばかりではない。生き物までそうである。オオクワガタが一千万円で取り引きされたというニュースを見た。大型のクワガタは希少なのでろうが、それに莫大な値が付くこととは別次元だと思う私は普通ではないのだろうか?マニアに言わせれば、私の方がヘンなのだろうが、ヘンで結構。大人がこんな調子であるから子供まで「レア」「レア」言うようになるのだ。聞いたハナシであるが、子供同士で、レアカードほしさに他人のカードを盗んだり、脅して取り上げたりすることがあるそうだ。ここまで来ると「レアもの」は社会悪だと思うのだが。

 


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