徒然日記その140. 高3の数学って・・・ (5/17)

 高校3年になるといよいよ受験モード突入である。授業のカリキュラム(時間割)も、選択教科が細分化して、より進路に沿った内容となる。数学もそうである。3年で新しく履修する数IIIと数C(私立高校では高2ですでに始まってるところもあるけど)に加えて、受験用の数学の授業もある。これは主に数I・Aと数II・Bの入試問題を収録した受験用問題集をテキストに使うようだ。

 それで、である。その受験用問題集が気に入らないのである。公立高校で採用されている問題集に多いのだが、解説がペラペラなのだ。だから、高校生が、解説を見ながら分からない問題を解こうとしてもお手上げなのである。じゃあ、授業でしっかり解説してくれるかというと、時間数も十分じゃないからとても全部の問題などやってられない(時間数だけじゃなくて教師にも問題あるようにも感じるんだけど)。とにかく、これでは全然はかどらないのである。私は、こういうのは、結果として「時間の無駄」だと思うのだ。

 まず、(多くの生徒が)解けない問題の方が多いような問題集を使うことがおかしい(これは、生徒側の学力にも問題があるんだけど)。さらには、解説が詳しくないから、自学自習しようにもできないなんて。こんなことになるくらいなら、「問題集」ではなくて「参考書」を使えばいいのである。その方がよほど実際的である。「解説ペラペラ問題集」を採用するのはどうやら「コスト」が理由のようであるが、いくら安くても用をなさないのであればもったいないと思う。現役生にとって、受験は時間との戦いである。その貴重な時間---しかも高校での授業時間---が有効に使われていないことが残念である。そして、こういう高校は進学実績はやはりよろしくない。「数学を征する者は受験を制す」である。建前の教材選定はやめて欲しいものである。


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