徒然日記その164. 最近の小中学校--「インターネットで調べてみよう」 (11/18)

 「インターネットで調べてみよう」これは、最近の小学校や中学校の授業でよく聞かれるセリフである。社会科の授業で使う資料とか、国語で方言を習うから色々な方言を調べてみようとか。インターネットが普及したから、こういう調べ方ができるなんて、時代も進んだものである。

 しかし、ちょっと待って欲しい。簡単に「調べてみよう」なんて言うけれど、学校のパソコンルームには生徒数分(1クラス分)のパソコンはないし、そもそも検索サイトを使いこなせる小中学生がどれほどいるのだろうか。だいたい「調べてみよう」なんて言う先生の方も、検索サイトどころかパソコン自体の操作がかなり怪しいんじゃないの?と言いたくなるのだ。そして、「調べてみよう」が「調べてきましょう」になったりしたら、もう家庭はパニックだ。どこの家庭にもパソコンがあるわけではないし(IT後進国の愛知県はパソコン普及率---あるだけじゃなくて使ってるかどうかだよ---はとても低いと思うんだけど)、さらに、インターネットにつながるパソコンはもっと少ないはずである。それなのに、「調べてきましょう」は乱暴すぎると思うのだ。

 新しい教科書にも、やたらインターネットが出てくるけれど、インターネットなんてものは手段であって目的ではないはずである。それが、いつの間にか目的になってしまっているように思えるのだ。「インターネットやってます」なんて自慢げに言うヤツに限って、BBSに「初めてメールします」なんて書き込むし、メールアドレスを全角文字で書いてるしドットがコンマになってるし(この意味の分からないアナタはインターネットやメールを使いこなしているとは言えない!)。

 日本のIT化は、ベースが全然できてないなあ、と感じる今日この頃である。


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