徒然日記その173.  最近の高校生---覚えて忘れて。 (2003.2.17)

 今回は高校生のことを書きます。高校生を教えて感じるのは、「勉強の方法がわかってない」ということである。「普段の勉強時間は限りなくゼロに近く、試験週間だけ爆発的に勉強して出題範囲を丸覚え」という高校生が実に多い。ところが、こういう一夜漬け的勉強でもそこそこの点数どころかかなりの高得点をマークできてしまうのである。それはなぜかというと、どこを出すか教師がほのめかしてくれちゃうからである。理科や社会は言うに及ばず、数学まで「これとこれとこれの中から出すぞ」である。そりゃ一夜漬けでもできてしまうわけだ。

 こういうことをする教師が多いのは中位以下の公立高校なのだけど、そうでもしないと全然勉強しないらしい。たいへん次元の低い話である。そういうことを3年間繰り返していたって力などつくはずがない。覚えて忘れての繰り返しなんだから。だから、ちょっとさかのぼって復習でもしたら「まるっきり分かりません」なのである。そんな状態で大学進学を、しかも国公立大学を口にする塾生に「冗談はよせ!」と言ってやるんだけど、本人はキョトンとしているのだ。だって校内じゃあ、成績トップクラスだもんねえ。こういう生徒は年々増えているように思う。

 そもそも、学習の動機付けができてないのが原因なんだけど、それに加えて、学習の習慣ができていなのである。そりゃ中学校の時も一夜漬け的丸覚え勉強をやってきたんだもんね。あ〜あ。


一つ前へ  次へ     塾日記目次へもどる   トップページへ