高校を訪ねて・・三河編 その4「学校のネーミング」


 前回、「杜若高校」の時に気がついたことだが、学校のネーミングにも興味深いものがある。愛知県の校名のネーミングで出色なのはなんといっても「時習館」だろう。江戸時代の吉田藩の藩校の名前をそのまま校名として採用している。「学んで時にこれを習ふ」、素晴らしい名前だ。公立高校のほとんどが地名からきているのに、歴史を感じさせるこの校名は、東三河のトップ校として君臨する学校にふさわしい校名だ。

 尾張地区の撮影の時にも書いたが、「安城農林」もかつて「日本のデンマーク」といわれた地域を代表する学校だ。今年創立100周年を迎えるらしい(祝!安農、創立100周年の看板があった)。だがこの安城を訪れた限りでは「農業」のイメージがほとんど感じられなかった。

 
 安城農林前のショッピングモール

 

 県内唯一の水産高校、「三谷水産」は校門のところに灯台がある。水産高校のシンボルとしてはこんなわかりやすいものはない。

 

 また、尾張地区に属するが、「瀬戸窯業」も名が体をあらわす校名だ。町の産業育成(後継者育成)にも繋がることだろう。

 何の変哲もない普通科の高校より、専門学科の高校の方が撮影する方としては面白い。特徴を感じるし、興味をそそられるからだろうか。校訓の刻んだ石碑がある学校を2校紹介しておく。

   人成って 技育つ  (碧南工業)

   人あって 技術あり (豊田工業)

経済とか効率とかに走りがちになる昨今の風潮を戒めるような言葉ではなかろうか。 


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