徒然日記その127. コロコロ変わる教科書。 (1/7)
4月から中学校の教科書が変わる。履修内容が大幅に削減されることは、もう十分知れ渡っているようだけど、使用されるメーカーも変わる(地域もある)ことをご存じだろうか。
例えば、名古屋市立中学校の英語の教科書。現在は三省堂の NEW CROWN、その前は東京書籍の NEW HORIZON であった。私個人としては、NEW HORIZON が一番分かりやすく教えやすい教科書だと思っているんだが、前回の改訂の時に NEW CROWN にかわってしまったのである。なんでも教師対象のアンケートで「分かりやすい」との理由でトップ票を集めたからだそうだ。ホントかいな、である。教えた経験のある人はピンと来るはずだが、 NEW CROWN は難しいのだ。新しく教わる事柄の例文にしても本文にしても、その事柄以外の表現や熟語が入った文がとても多いし、そもそも文が長い。これではポイントが分からないのである。もちろん学力の高い層にとってはどうってことないのだが、真ん中以下の層にとっては少々厳しい。これは教える側にとっても言えることで、この教科書を使って真ん中以下の層に、必要な内容をキッチリ教えるのは時間的にも厳しいのである。
なのに、来年度からは、またまた NEW HORIZON である。また、元の教科書に戻るというのだ。じゃあ、 NEW CROWN に切り替えたのは一体なんだったの?だれか説明して欲しい。教科書の採択は色々とややこしいことがあるようだ。なにせその出版社の教科書が採用されれば、それに合わせた教科書ガイドや参考書や問題集がじゃんじゃん売れるようになるんだから。だから、出版社も採用されるように売り込みに必死なのである。そういう状況で公平かつ教育現場の意見がきちんと反映された採択結果が出るのか、少しばかり疑問にも思うのだ。教わるこども達のことを第一に考えて教科書が選択されていることを切に願うばかりである。
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