徒然日記その268. 最近の高校入試 マークシート方式  (1/26)

 

2007年の大学入試センター試験が終わった。多くの人が知っていると思うが、センター試験はマークシートを使う客観テストである。つまり、解答を「書く・作る」のではなくて「選ぶ」テストなのである。なぜこういう方式になったかと言うと、もの凄く沢山の大学受験生が受験するので一般的な「解答を書く・作るテスト」(記述式テスト)では採点できないからである。なにせ今年の受験者数は55万人を超えているのである。

例年この時期にはセンター試験会場の様子がテレビニュースで流れるのだが、その光景を眺めていてハッとした。センター試験の形式が二十数年間全く変わっていないことに今更ながら気づいたのである。

マークシートに正解をマークするのであるから、マークミスが起こるし、そもそも型にはめられた問題は非常にやりにくい。例えば数学なんてひどいものである。誘導形式に乗っかって解いていけばよいのだが、誘導されて解いていくのが数学の力をはかることになるのか?また、マークシート方式特有のテクニックもあって本当に学力をはかれているのか疑問である。(例えばサイコロを3回ふった確率ならば、分母の回答欄3桁には6の三乗の216が入るに決まっているし、それが決まれば約分できないのだから分子が1桁なら216の素因数の組み合わせ以外の1か5か7しかない)

これほどテクノロジーが進んだにも関わらず未だに二十数年前と全く同じ形式の問題を解かされるのは大学入試センターの怠慢であろう。例えばOCRなど手書き文字の読みとり技術は進歩しているのである。

 

話を高校入試に切り替えてみよう。愛知県の私立高校でもマークシート方式を採用しているところがいくつかある。やはり、受験者数が多いので採点が大変だからというのが採用理由らしい。しかし、そんなに採点が大変なのだろうか。センター試験とは規模が全然違うはずである。さらに、全部がマークシート方式ではなく一部が記述式となったミックスタイプの問題を使う高校もある。過去問をやって感じた受験生も多いと思うが、もの凄くやりにくいのである。問題番号と解答番号が一致していないし、「これはマークしろ」「次は記述しろ」という具合なのだ。

そもそもマークシート方式は、試験をする側の都合で生み出された方式である。試験を受ける側が、なぜこんなにも「非人間的」な試験方式にいつまでも合わせなくちゃいけないのだ??

 


一つ前へ   次へ     塾日記目次へもどる   トップページへ