徒然日記その288. 入学試験--塞翁が馬 (12/22)

 

前回書いたことに関連して。大学の推薦入試のうち、指定校推薦と呼ばれるものは、各高校から基本的に1人しか推薦されない。ということは、その大学・学部の希望者の内もっとも成績の良い者だけが推薦されるというわけ。だから、いくら成績が良くても自分よりも成績上位の生徒が同じ大学の同じ学部・学科を希望したらそれでペケなのである。 

これは実際にあった話である。KさんはN高校志望であったが、高校入試で失敗して第二志望のA高校へ。Kさんの中学の友達のSさんは、第一志望のN高校に合格。その後、高校3年になって二人ともA大学の同じ学部を志望した(A大学のその学部はたいへん人気がある)。

高校入試で失敗して第二志望A高校へ行ったKさんは校内の志望者中トップの成績で指定校推薦をもらえてあっさりA大学に合格。一方のSさんは校内の志望者中トップの成績ではなくて結局推薦はもらえず。一般入試でも挑戦したが不合格となって第一志望のA大学はあきらめることになった。 

これも実際にあった話。WくんはT高校が第一志望。ところがこの年の波乱の高校入試で失敗して第二志望のI高校へ。第二志望でもめげずにしっかり勉強して成績は校内でもトップクラス。指定校推薦をもらえてあっさり志望大学に合格である。Wくん曰く「T高校に行ってたらトップにはなれなかったかも。」

確かに第一志望とする高校の方が、第二志望の高校よりも学力レベルの高い生徒が集まる。だから、同じように勉強したと仮定して果たして同じ成績がとれるかわからない。おそらく第一志望に行った場合のが成績は低いだろう。 

人間万事塞翁が馬なのである。何が吉と出るかわからないのだ。自分のおかれた状況で精一杯の努力をすればきっといいことがあるのだ。

 


一つ前へ   次へ     塾日記目次へもどる   トップページへ