徒然日記その294. 高校入試 自己採点とボーダーライン (3/14)
今日のAグループ面接試験で、愛知県公立高校一般入試はおわりである。受験生諸君、お疲れさまでした。では今回は、高校受験について雑感を書いてみようと思う。1つは自己採点について。もう1つはボーダーライン予想についてである。
前半のBグループの学力試験が終わった直後から、ネット上では自己採点を申告しあって「うかりますか?」「どうでしょうか?」というやりとりが盛んに行われているのを知った。これを見て私は???を感じたのである。Bグループ1校だけの受験ならば、あとはすることもないので自己採点でもするか、という風になろう。が、どうやら多くの受験生はAグループの入試も控えているようなのだ。Aグループの入試があるんだったら自己採点なんてやってる場合じゃないし、ましてネットであーだこーだやっている暇はないはずである。自己採点して自分や他人の合否を想像したところでAグループの入試には役に立たないし、精神面ではむしろ悪影響があると思うのだ。
考えてもみて欲しい。大学入試センター試験とは自己採点の意味合いが全然違うのだ。センター試験はマークシート方式の完全客観試験である。だから、だれが採点しようと結果は同じ。一方、愛知県の公立高校入試では記述式問題がいくつもある。英作文とか国語の要約とか、採点基準が公表されていないのだから自己採点の結果など信頼できない(高校入試向けの模試での国語要約問題の正答率は15%しかないらしいから、本人ができたと思っていても実際はわからないのだ。英作文にいたってはもっと低いらしいぞ。数年前K里高校に合格した塾生によれば国語は満点のつもりだったが実際には国語要約問題はペケだったとか)。それから、センター試験はどの大学に出願するかを決めるために自己採点結果はたいへん大きな意味をもつ。一方の高校入試ではそんなこと必要ない。つまり自己採点なんて必要ないのである。
あと、ボーダーライン予想について。これがどうやら自己採点の流行に拍車をかけているようなのだ。某塾のテレビ速報ではボーダーライン予想なるものも放送する。どうやって予想の根拠となるデータを用意しているのか以前から興味をもっていたのだが、今年人づてに聞いた話では生徒達に自己採点を申告させているらしいのだ。これを知って全てが繋がったのである。後半の試験が控えているにも関わらず自己採点を煽っているのは何を隠そう某塾のようなのだ。なんだ、そりゃ、である。テレビ速報も?な内容である。出るに決まっていることを事前に予想しておいて「見事的中!」もないだろう。Aグループの出題予想にしても事前に用意しておいたものだ。Bグループの問題を解いてから放送用のテロップを用意する時間など無いはずであるから、あらかじめ用意しておいたはずなのである。経験豊富な人間がみたら、なにぃ?な予想も多々あったりして。
私も出題予想はするが、誰でもできるところは予想には入れないし、塾生たちの顔を思い浮かべながら「こういう風に出されると対応できないだろうからこう準備しておこう」という感じで毎年塾生達のレベルにあわせてやっている。当たることもあるし外れることもある。そういうものなのだ。当たろうと外れようと結果は変わらないように指導しておくのが塾の役割だと思っているし。ちなみに、今年のスクール・ネットさんの出題予想では「専門外の」社会科を担当させていただいた。専門外の方がよく当たったりしてね(笑)。
それにしても、である。自己採点集計とか出題予想とかボーダーライン予想だとか、受験生を振り回すのはよくないことだと思うぞ。
一つ前へ 次へ 塾日記目次へもどる トップページへ