徒然日記その340. 高校の部活---いつまでやるのだ? (11/15)

 

前回は(過去にも何度も書いているが)中学校の部活のことを書いたので、今回は高校の部活のことを書こう。

大学受験に向けて、高校では高2の終わりか高3の5月に部活を引退するのが一般的なようだ。ところがそうでない部活もある。まあ、それぞれ考え方があるのだから部外者(文字通り私は部外者である)がとやかく言うことでもないのだろうが、進学校を自認している高校ならば、もう少し部活と学業(受験勉強)のバランスを考えたらどうだろうか。

例えば実際に聞いた話。市内の公立伝統進学校である。高35月の大会を最後に引退する部活だ。高3の5月といえば高3最初の全国模試(全統マーク模試)がある。高3最初の全国模試はとても重要である。多くの高3生が、この結果ではじめて「自分の実力の無さ」を知るからだ。そして、これを逃すと次は夏休みまで全国模試はない。ところが、その部活の予定表には全国模試の実施日にも「練習あり」と書かれているのだ。さすがにこれには高3の部員たちが「はぁ?」というリアクションをしたのだが、それを見た顧問は「全国模試と練習とどちらが大切だと思ってるんだ!」である。この顧問は「もちろん練習の方が大切だ」と言い切ったとか(!)。

市内の公立伝統進学校には、資質に恵まれた生徒が多いはずである。にもかかわらず、大学受験の結果がふるわない一因に、度を超した部活があると私は思っている。しかし、前出の顧問のような教師は「3年間部活を続けて東大に合格した先輩がいるぞ」「去年は京大に合格したぞ」なのだ。これは事実なのだけど、ごく一部の例外を引き合いに出して、それを一般化するのは卑怯であると思うのだ。大部分の部員たちは、第一志望に合格できていないのだから。

公立伝統進学校では、こういうことは今に始まったのではないのだが、

・いまどきの高校生は浪人を避けたがる

・私立高校の特進クラスがきっちり受験対策をしてくるようになった

・市外の公立高校がきっちり受験対策をしてくる

という時代となって、市内の公立伝統進学校は「相対的に」大学受験実績で沈んでいくことになったと私は考えている。「ボク、現役時代は名大にもうからなかったけど浪人して京大に合格したし、友だちは東大へいったよ」なんていう時代とは違うのである。"現場"はそれがわかってないんじゃなかろうか。

 


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