徒然日記その285. 最近の中学校--ここまで暗記すればいいから (11/5)
小学生も中学生も学力低下である。根気の無い子が増えたし、すぐに理解できないと癇癪(かんしゃく)を起こす子が増えた。癇癪を起こすのは小学生だけでなく中学生までも、なのである。
なぜこうなったかを考えてみるのだが、「甘やかされている」というのが原因として思いつくのだ。できないことはやらなくてもいいとか、めんどうなことは代わりにやってもらうとか。できないことにチャレンジして苦労して成長するのが勉強の目的のはずなのだが、最近は学校でも「甘やかされている」と思うのだ。
例えば、テストの範囲のことはすでに書いた。ページ数はそれなりにあるけれど、「こことここは出題しないからね」とか「このページは丸々出題するから。このページだけは暗記しておこうね」とか。勉強しない生徒に、少しでもやる気を出させようという配慮なんだろうが、これではいけないと思うのだ。
他にもある。例えば、中3国語で暗記する『奥の細道』の書き出し。「月日は百代の過客にして・・・」というあれだ。今までだと「全部暗記してテスト」だったのが「覚えられるところまででよい」となった。中2国語で暗記する『枕草子』の書き出しも同じだ。「春はあけぼの〜」に始まって夏・秋・冬の全部を暗記してテストしていたのが、今年から「春は全員暗記、あとは覚えられるところまででよい」となったのである。
これでは全部暗記できる生徒も暗記しなくなる。そして全体はどんどんレベルダウンしてしまうのだ。わかってないなぁ。
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